クレーム応対事例:言葉にはしないお客様の背景を読み解く

クレーム応対

お客様が言葉でクレームとしておっしゃることの裏側には、必ずお客様の背景があります。この言葉にはしないお客様の背景を読み解くことが解決のカギとなります。

ある洋菓子店で実際にあったクレームの事例から「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」の違いについてお伝えします。

クレーム応対事例

そのお店では、記念日用にお客様にお写真をお持ち頂き、似顔絵のケーキ作るサービスをしています。

あるとき、お客様が似顔絵ケーキのご注文をなさいました。お写真通りにケーキを作り、お客様がご来店になった時、確認のためケーキを見ていただきました。すると、お客様がイメージしていたものと違うケーキであるとのご指摘を受けました。

お店側は修正点を伺い、すぐにつくり直しをし、お客様にお渡しをしようとしましたが、やはりイメージしているものとは違うとのことで、なかなか承諾いただくことができません。

最後は店長が出ることになり、お客様のお話をよく伺ってみると、お客様はデザインに関する仕事をされており創作活動のプロの方であることがわかりました。

そこで店長は、お客様が細かな指示をなさったのも、プロとしての自負がおありであったからなのではないかと推察しました。

そして、すぐにそれを言葉にしました。

「お仕事でプロとして創作活動をされていらっしゃるのですね。もしよろしければ、私どもにぜひ教えていただけないでしょうか。」と言ったのです。

するとお客様の態度が変わりとても快く教えて下さり、最後はお店側が作ったケーキに対し「ありがとう」と言って店を後にされました。

クレーム応対における「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」

この事例からわかることは、お客様が言葉でおっしゃっていること=「顕在ニーズ」と、心の中で思っている事=「潜在ニーズ」にはギャップがあるということです。

クレームをいただいたときには、必ずお客様の潜在ニーズを見抜いた上での応対が必要です。

そのためには、お客様のおっしゃることにしっかりと耳を傾け、お客様の背景、状況、環境等を理解することが重要となります。


本記事は、株式会社アイビーエーの「クレーム応対研修(基礎・応用・発展)」の内容をもとに紹介しています。

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